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トップページ > サービスと技術 > 療養住環境最適化 > 52時間停電で実証・NESの療養住環境


現場適応性の高い強靭住環境 52時間の停電を快適に過ごしました。 停電中も電気製品が使用可



私たちが

療養住環境最適化 (在宅医療・在宅介護・高齢者施設)

実際に被災

 2018年9月4日午後、台風21号が神戸へ上陸しました。

 電柱をも倒すと言われた風速40m/sを超える強風が吹き荒れ、関西地方では千本近い電柱が倒壊しました。
 関西電力と中部電力を合わせ300万軒超の停電が発生し、私たちの拠点がある兵庫県伊丹市でも停電が発生しました。

 9月4日の13時半頃に発生した停電は、9月6日の17時半頃まで約52時間も続きましたが、私たちは平時からの備えがあったためエアコン、冷蔵庫、洗濯機、給湯器、トイレなど生活に必要なアイテムは相当自由に使う事ができました。



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受動的より能動的

 『困った時の神頼み』とは『平素は神を拝まない者が、困った時にだけ神の助けを頼みにすること』(広辞苑第六版)との事ですが、災害が起きてから神頼みをしてもすべてが叶うとは考えづらいです。






こんな対応

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発災

 2018年9月4日(火)午後、台風21号は神戸へ上陸しました。
 13時半頃、私たちの停電生活が始まりました。関西電力のシステムに不具合が起きたようで正確な情報はわかりませんが、この頃に100万〜200万軒が停電したようです。



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停電規模 ≠ 災害規模

 2018年9月6日(木)17時半頃に電力が復旧しました。
 関西電力が同日17時点の数値として延べ停電が約219万軒、未復旧(停電中)が約23.4万軒でした。復旧率は8割台でした。

 同9月6日午前3時8分に発生した北海道地震では、51時間後の8日6時の時点で99%の停電が復旧していましたので、1次災害の規模と停電規模は相関する訳ではないことが明らかになりました。



停電でも物資不足

 同時に被災する人が多ければ、救助や支援を受けられる確率は低くなります。
 更に停電は、緊急的な生命・財産の危機ではないため、支援を期待し過ぎない方が良いようです。

 今回の台風21号で言えば、近隣のスーパー、コンビニ、ドラッグストアは、停電後に1軒も開いていませんでした。自動販売機も停止するため飲食物は何も手に入りません。
 地震や暴風雨雪のような1次災害とは違い、2次災害だけでは避難所が開設されることは稀です。今回も避難所開設はなく、非常食配給や炊き出しもありません。
 今回は偶然にも3日目の朝に北海道で大地震が発生し、国民の関心は北海道へと向けられました。関西の被害状況といえば関西空港の連絡橋が中心となってしまったので、静かな停電生活となっていました。



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情報不足

 ケーブルテレビが不通となり視聴不可、ネット視聴しても『関西電力社長が謝罪』と頭を下げる映像は流していましたが復旧に関わる情報は得られませんでした。受信可能なラジオ局は災害モードでは無く状況は不明なままでした。
 関西電力の停電情報ホームページがダウンしていたようで、非常に貧相な情報の中で復電を待ちました。

 騒ぐほどの被災という雰囲気がないためか、情報発信もあまりなされず、支援物資が届くとかボランティアセンターが開設されて多くの人が往来するといった状況ではありませんでした。



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自衛・籠城

 私たちは自衛策を展開して自宅にこもりました。

 初動段階では懐中電灯やローソクを用意し、太陽光発電システムを自立運転に切り替えました。台風の最中ですので太陽光発電はほぼゼロでした。

 ただちに情報収集を始めましたが、ネットやラジオからは情報が得られませんでしたので、大規模停電も想定し準備を開始しました。

 ガスと水道は正常であったため、電力確保により平常を維持できました。
 電力確保ができなかった場合、ガスコンロは使えましたが給湯器は使えず、入浴はできなかったでしょう。
 近所では車中泊される方も居りました。30℃超の日にエアコンが使えず、冷蔵庫も使えない生活。40℃の酷暑をエアコンで乗り切った身体には、30℃でもエアコンなしは堪えます。






詳細

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詳報

 ここでは概要をご紹介いたします。

 詳細についてはAmpiTa Projectのウェブサイトにて公開しておりますので、そちらもご参照ください。

AmpiTa:52時間停電実録
NES corp.: The house is a blackout of 52 hours (Inner link)



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自家発電

 大雨の中でしたがenepo(カセットガス式可搬型発電機)を準備し始動、延長ケーブルを使って宅内に電源を取り込みました。

 この方法で冷蔵庫などコンセントに差し込む器具は動作させられますが、私たちは電気工事士として独自の処理を加え給湯器や天井照明も使えるようにしました。

 自家発電機1台でエアコンと冷蔵庫の併用が可能でした。
 洗濯機や給湯器はエアコンほどの消費電力はありませんが、途中で停まってほしくないため、エアコンを一時休止し、冷蔵庫は運転継続したままいつも通りの洗濯や入浴ができました。



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食事は我慢できても、トイレは我慢できない

 トイレは平時の利便を考慮し全自動トイレ(アラウーノ)を設置していますが、従来型のタンク式も1基設置しているため誰もが平常どおりのトイレ利用をしていました。

 停電中に全自動トイレ(アラウーノ)を使うこともありましたが、手動レバーでの排水と、手桶での給水で対応できました。

自動洗浄トイレ(アラウーノ)停電時洗浄方法【動画説明】




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食事も我慢しない

 食事については冷蔵庫が使えたので苦労は少なかったです。炊飯器が電力不足で使えないためレトルトパックの御飯を湯煎しました。カセットこんろでも良いので鍋に湯が沸かせることの重要性が実感されました。

 ルクルーゼのホーロー鍋調理も有用でした。朝一番に加熱調理、火を落として夕方まで放置し鶏大根を作りました。

 換気扇が使えない場合、夏場であれば調理の熱と蒸気が住環境を悪化させ、熱中症リスクを高めます。調理方法についても検討が必要です。



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ビデオは視聴可

 電源が確保できれば、ビデオ視聴は可能です。

 飽きてしまった子供にはちょうど良いアイテムでした。

 ケーブルテレビの装置類にも電源供給しましたが、光回線自体にトラブルがあったようで地上波を含め受信不可でした。

 天井照明が点き、テレビがついていると正常性を感じられますが、一歩外へ出れば暗く静かな街があります。



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総括

 結果として復電までに52時間もかかる停電に遭遇しました。

 平時からの備蓄と対応シミュレーションが役立ち、大きな混乱もなく3日間を過ごしました。

 電力の喪失が『電気』だけでなく給湯器にも及び、ポンプを使って給水している家庭では断水にも波及してしまいました。

 私たちの保有する冷蔵庫を医療機器や生命維持管理装置に見立てた場合、52時間の停電でも外部の力を借りることなく動作させ続けることが可能でした。
 仮に内蔵バッテリで2時間程度の停電が許容される医療機器であれば、自家発電の準備に2時間程の余裕があります。

 人工呼吸器などを使っていると停電リスクにも目が行きますが、今回は熱中症リスクを間近に感じました。
 ほんの数週間前には気温が40℃近かった日があり、死者が出てもおかしくないと思いました。さらに大量発生する熱中症患者への対応で救急隊や医療機関が混乱するとなれば、平時には助かる急患も生命危機が近くなってしまいます。
 私たちのような『備え』があれば熱中症や凍死のリスクを『軽減できる』とすれば、備えていないことをリスク要因であるととらえ、特に弱者を抱える療養環境では『身を守る術』として準備して頂ければと思います。







療養上のリスク・ハザード

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hour (数時間)

 人工呼吸器などの医療機器を使用している場合、停電後2〜3時間でリスクレベルが高まります。

 内蔵バッテリにより2時間程度は動作しますが、電源が途絶えれば全く動作しなくなります。

 内蔵バッテリは容易には追加補充できるものではないので、早めに患者を安全な場所へ移動させるか、自前の医療機器用外部電源の確保が必要になります。



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day (日単位)

 今回の台風は、まだ気温が30℃を超えるような夏場に発生しています。

 日本の夏は熱中症リスクが高まっており、東京消防庁の発表では真夏のある期間に搬送された熱中症患者の45%が住居、そしてエアコンを使っていない人が多かったそうです。

 停電するとエアコンも扇風機も使えません。
 冷蔵庫や自動販売機が停止し冷たい飲み物も手に入りません。

 熱中症は大きな脅威です。




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Emergency (緊急時の移動)

 救急車が平常ではありません。

 自宅の電話回線が使えなければ、119番通報もかかりつけ医への連絡もできません。今回の台風21号では固定電話は不通、携帯電話は使えました。

 信号が消灯しているため、交通混乱が発生し、自家用車でも救急車でも、移動時間は膨大化します。
 連鎖的に、119番通報へ対応する救急車に遅れが生じるため『いつもなら10分以内』というような想定は通じないのが実際です。














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