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防災女子 | NES’s blog

 Universal Health Coverage(UHC)をWHOが推していると聴き、5年以上前に筆者も強く推していたことを思い出しました。

 UHCとは、必要最低限の医療を誰もが、支払い可能な金額で受けられるようにするといった意味です。

 筆者はUHCに、Reverce Innovationも関係させれば、先進国もコミットメントできると考えていました。

 Reverce Innovationとは、先進国が先進国で利用するために創造するInnovationとは異なり、途上国のニーズにフォーカスしたInnovationであるが、それを先進国にも応用するといったものです。
 例えば、水道水ですら汚れている国で衛生水準を高めるために蛇口に付ける何かを開発したとします。これは水道水が汚れている国でしか需要がないため市場は途上国などに限られると考えられますが、この商品を防災グッズとして売り出したところ、先進国にもニーズが在ったということで、先進国の技術が途上国で活かされ、途上国向け商品が先進国でも売れた、といった場合にReverce Innovationが生まれたと捉えます。




防災に女性の声

 防災の現場に女性の席があること自体が稀です。

 政府系の災害訓練や本部員会議などを見ても、メインテーブルに座って居るのは男性ばかりです。

 男性ばかりで意思決定されている内容に、女性目線の話題が入っていることを期待する方が間違っているのかもしれません。

 女性の声を反映する前に、女性の声を聴く場が無ければはじまりません。その場がないから、声も出てきません。




大震災では女性が活躍

 負傷者が多発する大震災では、何万人という規模で看護師が初動段階から活躍します。

 看護師の多くが女性です。
 高橋弘枝会長が率いる大阪府看護協会には約5万5千人の会員が居ます。95%程が女性であるとすると5万人以上が女性です。

 災害時に被災地へ派遣される看護師も多くが女性です。

防災女子




意見を述べるのは男性

 テレビ報道などでコメントするのは主に男性、特に有識者の意見を聴く場合には男性が出て来る率が高いです。

 大学の女性教員の割合は25%程度と言われており、必然的に『教授』の職に就く女性の割合は低くなります。『学長』となると10%程度と言われ、学識者の中で高い職位にある人をコメンテーターとして招聘しようと考えるマスコミとしては、男女を問う訳ではなく、職位で選んで男性が多くなるということかもしれません。




犯罪被害者は女性

 あまり報道には乗らないのですが、被災地で暴行を受けている女性は少なからず居ます。

 特に性犯罪は女性が被害者になることが圧倒的に多いです。

 被災地ではカーテン1枚で仕切られたスペースが唯一のプライベート空間となるため、トイレに行っている間など無施錠の空間となってしまいます。金品だけでなく下着なども盗まれるリスクがあります。

 トイレや入浴、更衣なども仮設の施設を使うことが多く、不慣れな場所ゆえに隠しカメラなどが仕掛けられていても気づきづらいです。

 被災して受けたダメージ以上に、性犯罪に遭えば一生涯忘れられないダメージを受けることになります。

防災女子




『防災女子』が必要

 防災女子という言葉がある訳ではありませんが、『宙ガール』や『鉄女』、『理系女子』(リケジョ)などのようにキャッチーな言葉があると、共通認識しやすくなるかなと思います。

 防災女子の目指すところは、防災に関する場面での活動ができる人材の擁立です。

 意見交換の場に呼ばれて的確に物申すことができる女性人材が少ない、人材層が薄いと思われているのであれば、人材の高度化や増加を図れば良いと思います。

 いざというときに活躍できる女性人材が少ないと思われているのであれば、出来る業務を可視化すれば良いと思います。

 1人の力で誇示するより、大勢で示した方が強いと思いますので、防災女子連合のような、横のつながりを持てると良いと思います。

 防災女子フォーラムでも防災女子サミットでも名称は良いですが、年1回は集まる機会が設けられたら良いなと思います。

 我々は、防災女子を支援して参ります。

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