帰宅難民(帰宅困難者)・通勤困難者
対応が迫られる
地震のような不測の事態であっても、従業員や来客をどのようにして帰すかが事業者の責任にもなりつつあります。
在社中の社員は『いつ帰れるの?』『無事に帰れるかな』と不安なままでは仕事も手につきません。
いざ、身動きが取れなくなってから『どうぞお帰り下さい』と従業員を開放したところで帰宅手段が無くなっていた場合、彼らを放置する訳にもいきません。
日本経済新聞:帰宅難民 埋まる商都 重い足 歩道に人波 (2018年6月19日)
日本経済新聞:災害時の帰宅困難者対策 都、企業にお墨付き 食料備蓄など (2018年8月4日)
日本経済新聞:都心大雪 帰宅の足直撃 『電車に乗れない』早め帰宅で駅殺到 夜間は人少なく (2018年1月23日)
計画運休
鉄道の計画運休が広まる近年、暴風雨など被災予測がある程度可能な場合には出勤をさせる事がリスクや不満に直結してしまう場合があります。
計画運休とは文字通り、計画的に運行を休止することです。
2018年9月にJR東日本が計画運休をした際には批判も多かったようですがJR西日本では割と前から当然のように計画運休が実施されていました。
運休がわかっていて出勤させるのか、送迎付きでも出勤してもらうのか、客先が休んでいるのに営業するのかなど、判断する事業者側には計画が必要です。
片道30分
東京駅~横浜駅まで約30分、約30km、徒歩で6時間かかります。
大阪駅~京都駅まで約30分、約40km、徒歩で9時間かかります。
この程度の移動を伴う通勤者は非常に多いですが、何らかの災害時にこの距離を安全に歩いて帰ることは容易ではありません。
この距離を歩いて帰宅し、翌日また徒歩で出勤するということは現実的ではありません。
多元的無知
真の価値ではなくコミュニティで共有される『価値観』で物事を見てしまうと得られるべき利益を逸してしまうことがあります。
大多数を占める意見に流され、誰も意見や否定ができなくなり、真価を問わず価値形成・合意形成がなされてしまう場面に遭遇する事はないでしょうか。いわゆる『裸の王様』のような状態です。
最近、校則の見直しが盛んになってきましたが『男子は丸刈り頭』『下着は白のみ』など昔は当たり前で、生徒が反発しても保護者は静観していたと思いますが『ブラック校則』などと言われるようになって価値観が変わったと思います。
さて、帰宅難民における多元的無知ですが、『出勤するのは当然』『指示が無ければ早退しない』といった漫然とした価値観が漂っていないでしょうか。
片道30分のところを6時間かけて出勤、13時~17時まで働いて帰宅すると23時。従業員は往復12時間かけて通勤して記録上は『半日休暇』扱い。生産性が低く、事業として半日の欠勤で逸した利益、疲労困憊の中で半日働かせて得た利益、個人のモチベーションなどを熟考すると『休ませる』『帰らせる』という選択肢が生まれてきます。
岩谷舟真(2015): 多元的無知の先行因とその帰結:個人の認知・行動的側面の実験的検討, 社会心理学研究, 31(2), p101-111
私たちのソリューション
安全第一
帰宅難民対策の最優先課題は『安全』です。
大地震の中で命拾いして、帰宅難民となって身体を傷つけたとなってはご家族も気持ちのやり場に困ります。
私たちの提案する解決策は『安全第一』です。
どのようにすれば安全な計画が立てられるのか、ご提案いたします。
帰宅難民の主体となる従業員様と話し合いを持つ事も致します。
実装
計画は言わば『絵に描いた餅』、机上の空論かもしれません。
発災時に本当に役立つ計画とするためには『実装』させなければ無意味です。
帰宅難民の発生は抑止できませんが、帰宅難民を危険から守るための術は備えることができます。
備蓄品は従業員1人あたり2,000円程度から実装可能、5,000円も掛ければ満足度の高い装備になります。
お勧めは年3,000円の3カ年計画です。4年目からは消費期限のある非常食の入替のみになるので年500~1,000円程度になります。
補助金獲得
私たちは補助金獲得のサポートを致します。
申請の主体者は事業主様になりますが、書類整備などでお困りの際には弊社ノウハウを提供することができます。
帰宅難民BCPサービス
私たちは帰宅難民(帰宅困難者)や出勤困難者向けのBCPをご提供いたします。
私たちのBCPには以下のような項目が含まれます。
1.目的
2.方針
3.対象者
4.対応
5.備蓄・備品
事業を継続するか否かは別とし、帰宅困難者が路頭に迷わぬように事業者として講ずる対策や方針を掲げます。
記載内容は当社ノウハウを活用し、ご要望や諸事情があれば反映するようにいたします。
NESではどうしているのか?
弊社来訪者様向け
お帰りになれなかった場合、会社に泊って頂く準備をしております。
和室で雑魚寝になりますが、寝袋をご用意しております。
近隣にはスーパーやコンビニ、ドラッグストアなど食料品や日用品を入手できる店舗がいくつもありますので、そちらで調達した物を持ち込んで社屋に留まることも想定しています。
カギをお預け頂ければ車を置き去りにして帰宅・帰社される事にも対応しています。
徒歩30分圏内に阪急神戸線(武庫之荘)、阪急伊丹線(稲野)、JR宝塚線・福知山線(猪名寺)があり、JR神戸線(立花)は45分、阪神本線(尼崎)まで80分で移動できます。
どうしても帰りたいという方も居られますので、帰宅する/しないの両対応を想定してます。
弊社代表者(出先での被災想定)
いつ、どこで帰宅難民になるかわからないので、相応の想定をしています。
いつも持ち歩くビジネスバッグにはスマホ類の充電器、パソコンのACアダプタは常備しています。
空腹を満たす助けとして『ビスコ』、季節によってはチョコレートも携行しています。ある大学病院の災害テロ対策室長もカバンにはビスコが入っていました。
水筒も携行しています。帰路で給水ポイントがあれば水筒に補給します。
靴はビジネスシューズではなく、安全靴を履いています。黒い革製で遠目にはビジネスシューズ風です。
この靴は救急隊御用達、歩きやすく、滑りにくく、先端は鉄板入り、靴底も釘を踏み抜かない、まさに安全靴です。
自身の靴サイズは29cm、業務用という事もあって29cmもラインアップされているのも魅力の1つです。