日本で最も歯科医院の多い地域はどこか調べたことがありますか?
歯科はコンビニより多いと揶揄されてきましたが、人口減少時代やコロナ禍で歯科医院の数にも変化が在り、またコンビニの出店にも変化が見られます。
店舗数はさておき、歯科が集中が最も多いエリアとはどのようなところだと想像するでしょうか。
今回、Mekiki.meのデータベースを使って郵便番号別の歯科件数を調査してみました。
圧倒的1位は銀座
今回の調査は『保険歯科』なので、審美や美容を専門とする自由診療の歯科は含まれません。
それでも2位に倍ほどの差を付けて多かったのが東京都中央区銀座を示す郵便番号『104-0061』でした。
この1km四方の中に100軒以上あります。
2位は赤坂
背景事情はわかりませんが、銀座の次は赤坂です。
高級住宅やタワーマンションが多い赤坂エリアは、普段から歩いている人もハイクラス感がありますので、歯科にも通う目的が色々あるのかなと思います。
3位は南青山(表参道・乃木坂)
赤坂のお隣、南青山がほぼ同数でした。
駅で言うと青山一丁目、表参道、乃木坂といった良く知られるエリアで、このエリアの2割ほどは青山霊園が占めるので、実際の歯科の密度はかなり濃厚なのではないかと思います。
4位は同数で新宿と江東区大島
新宿伊勢丹もある新宿区新宿、歌舞伎町とは隣り合わせのエリアで昼間人口が多い場所です。
東京医科大学はこのエリア、道路を挟んで隣のエリアには東京女子医科大学や国立国際医療研究センターなどがあります。
同数4位の江東区大島は、錦糸町駅の南東で旧中川までのエリアです。旧中川の先は荒川の河川敷なので家もオフィスもほとんどないので、錦糸町側からの人の流れが多いのかと思います。北側は亀戸なので、人口は多いエリアです。URの大きな団地がある目の前には都営新宿線の大島駅があり、この近くは歯科が密集している感じではあります。
6位は新宿区西新宿(都庁)
先ほどは新宿駅の東側でしたが、1軒差でランク違いになったのが新宿駅の西側です。
東京都庁があり、目の前にはハイアットリージェンシー東京、ヒルトン東京、新宿ワシントン、京王プラザなどのホテルが立ち並ぶエリアです。
昼間人口は非常に多いエリアです。
7位は福岡の天神
九州最大級の繁華街、あらゆるものが集まっている印象のある天神が7位でした。
学会出張では、だいたい天神でホテルを取ります。
学会場が福岡国際会議場だとしても、夜は皆が天神に集まるので、最初から天神で予約して宴会に備えています。
学会以外の出張でも、相手方のオフィスが天神にあることが多いので、やはり天神に行く機会は多いです。
8位は奥沢(自由が丘)と名古屋(栄)
8位は同数で2エリア、自由が丘駅の南側に位置する奥沢と、名古屋の伏見駅・栄駅の南側のエリアでした。
奥沢という地名は意外性もありますが、銀座や赤坂が上位でしたので自由が丘がランクインしても不思議ではありません。
名古屋の栄あたりは、何でもある場所なので、意外に少ないなと思うところもありますが、比較的古いビルも多く、すでにテナントが埋まっているので、このくらいなのかなとも思います。
名古屋は駅前のビルが建て替えで高層化しているので、いずれはあちらのエリアが密集するのかもしれません。
10位は大泉学園
東京の練馬が10位に入りました。
大泉学園、非常に密集したイメージが在るこの地域ですが、歯科も密集しているようです。
東京近郊の人ならデートで使ったことがあるかもしれない石神井公園はこのエリアの隣です。
東京近郊では船橋・相模大野
東京が中心にはなりますが、東京近郊でトップ20に入ったのはJR船橋駅前エリアで、東京大学がある本郷三丁目エリアと同数でした。
神奈川では相模大野駅(相模原市)と湘南台駅(藤沢市)が同率で30位以内に入りました。
上位30エリア
上位30エリアとしましたが、30位は同順が3つあるので32エリアがリストされています。
大半が1から始まるので東京都内です。
2から始まる千葉や神奈川が散見されますが、3から始まる埼玉はありません。
今回は郵便番号でくくられた1つのエリアとしていますので、○○丁目というのがたくさんあるエリアは面積も大きくなりますので、街の成り立ちの影響も受けると思います。
- 104-0061(112)
- 107-0052(59)
- 107-0062(56)
- 160-0022(52)
- 136-0072(52)
- 160-0023(51)
- 810-0001(48)
- 158-0083(46)
- 460-0008(46)
- 178-0063(45)
- 105-0004(44)
- 105-0001(42)
- 136-0071(42)
- 180-0004(42)
- 273-0005(41)
- 113-0033(41)
- 150-0002(40)
- 181-0013(40)
- 143-0016(39)
- 141-0031(38)
- 150-0001(38)
- 157-0062(37)
- 156-0052(37)
- 177-0041(37)
- 252-0303(37)
- 252-0804(37)
- 144-0051(36)
- 166-0003(36)
- 106-0032(35)
- 164-0001(34)
194-0013(34)
251-0052(34)
ウェブDBでも調べられる
今回の調査につかったデータは、Mekiki.meの保険医療機関検索に掲載されています。
このデータベースは郵便番号順に並べ替えもできますので、今回のような調査にも対応しています。
所在地も並べ替えができるので、おそらく同じビルに入っている歯科をまとめることもできると思いますが、郵便番号と違って数字が漢字であったりなかったり、色々と機械が苦手とする要素がありそうなので、多少の苦労はあると思います。
いずれは人口密度との相関も….
今回は郵便番号だけなのでエリア面積はわかりませんし、人口密度もわかりません。
もし昼間人口・夜間人口との相関性を可視化できたら、出店すべきエリアを割り出せるようになるかもしれません。
DX時代、業務のデジタル化による新しい価値の創造に目が行きますが、昔からあるデータを、加工の方法を少し変えるだけでも新しい価値が芽生えそうですので、最先端には行けないような筆者は後ろ向きな研究をしたいと思います。