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自治会・地域コミュニティ強靭化 [2023年度] | NES株式会社

 弊社では、医療機関や福祉施設のBCP/BCMコンサルティングで培ったノウハウを、自治会などの地域コミュニティの災害対策サービスとして提供しています。





脅威

 地域の脅威は何であるかを定義することは重要です。

 喫緊の課題があればすぐにでも着手すべきですが、漠然と自然災害に対応しようという段階であれば、少しフォーカスを絞った方が住民の理解や参加を得られやすくなります。

 脅威によってマネジメント(BCM: Business Continuity Management)の手法は変わります。脅威毎に異なるマネジャーを置く必要があるかもしれません。

 危害因子(リスク)と危害要因(ハザード)にしっかりと向き合うことで減災を図ります。

 弊社では脅威の調査や分析を行っています。

脅威分析サービス

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計画とマネジメント

 事業(ビジネス)であればBCP(Business Continuity Management)、和訳すると事業継続計画を策定しますが、地域コミュニティでは地域社会継続計画、CCP(Community Continuity Plan)と呼ぶのが適当かもしれません。

 計画書よりも重要なのがマネジメントです。BCPであればBCMなので、CCPであればCCM(Community Continuity Management)と呼ぶことにします。

 CCPを策定するにあたっては、発災前の平時、発災から応急復旧の時期、そして復興の時期の3つに分けて考えると良いです。
 まずは発災のところから考えます。避難所運営も重要ですが、自宅避難や車中泊の人も地域住民ですので、全体を俯瞰した計画を立てることが重要です。COVID-19流行拡大以降、健康弱者や健康意識の高い住民が避難所を利用しない傾向にあります。

 計画の実践のためにマネジメントが必要になります。
 それは備蓄を計画することにも関連します。発電機の有無で対応が大きく変わるとすれば、発電機を備蓄することで可能となる対応がある一方で、発電機が無い場合、故障した場合を想定したマネジメントも必要になります。

 弊社では計画を策定しながらマネジメントを並行する、数年がかりで強靭な地域コミュニティを形成するお手伝いをしています。

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実装のための図上演習・訓練

 地域コミュニティでの災害対策では、多くの場合が全員被災者という状態で避難所運営や救援物資の分配などが行われます。

 サービスの受け手である被災者数に対して、提供者(プロバイダー)の数が著しく少ない状況になり得ます。

 発災時に避難を呼びかけ、手伝い、逃げるという段階でも、昼間人口が高齢者や乳幼児が多い住宅街では人手不足が起こります。

 どのような場合に人手が足りず、どのようなことであれば自身が提供者側になれるのか、といったことを図上演習や訓練で身に付けます。

 図上演習とは兵棋演習、War game、Military Simulationなどと呼ばれる訓練方法で、基本的には図上・机上で行います。
 戦争ではないので相手は敵ではなく、地震や大火などの危害要因(ハザード)です。『地震によって××の橋が落ちた』といったお題に対して、住民それぞれが対応を出し合います。同じ題目でも発災1時間後と3日後では対応が異なるかもしれないので、時間軸も重要になります。

 お題が千差万別、時間帯も多様なので、数年がかりで様々なテーマに対応していく必要があり、並行して備蓄を見直すので地域の強靭性は数年がかりで高めていくことになります。

 弊社ではこの図上演習にノウハウがあります。




オリジナル教材

CG

 自社制作あるいは委託してオリジナルの教材を制作しています。図上演習はシナリオが重要ですが、実体験できない災害などはリアリティあるシナリオづくりにCGを用いています。


独自実験

 弊社では多様な実験を行っています。

 ご高評いただいているのが温度実験のデータです。避難所の温度がどのくらい暑くなるのか、冷凍冷蔵庫は停電後何時間くらい維持できるのか、といったデータを自社で計測しています。

 また、社会全体で行われるような訓練の際の比較試験を動画として残しています。


振り返り資料

 情報源は多様にありますが、過去に起きた実際の災害で、どのメディアがどのように報じていたのか、という資料を集めています。

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連合・自主防災組織

 1つの小学校区に4~5の自治会が存在することはよくあります。PTAは小学校に1つですが、幼稚園や中学校のPTAもあるので子供関連の組織も複数存在します。

 これらが1つの小学校を指定避難所として使う場合、その管理がバラバラでは混乱や対立が起こります。

 できれば平時に校区内での調整をしておくべきです。
 ここで注意点として、地域は自治会だけが組織ではなく、自治会未加入者も住民税を負担している市民ですので、多様性を認める組織作りが必要です。
 令和6年能登半島地震ではNHKのニュースの中で、避難所が男性優位で管理され、女性が不利になることがあるので、管理者に女性を参画させましょうと啓発していました。

 地域で連合した自主防災組織を形成することが良い選択になる地域も多いと思いますので、一度検討してみると良いと思います。

 弊社では地域間や組織間のファシリテーターを担います。




法人化を後押し

 災害へ対応する団体として自治会と自主防災組織が一般的にありますが、いずれも任意団体であることがほとんどです。
 多少なりとも資産を持つ団体として、任意団体であることが弊害になることもあります。特に着服や差し押さえは地域の危機にもなり得ます。

 弊社で関わった任意団体の自治会でも、地域住民で形成した資産を一部の役員が飲食や旅行に使っていましたが、警察に届け出ても任意団体のため横領罪などには該当しないと言われたことがあります。

 そうした危険を回避するために、いくつかの法人化制度があります。

  • 認可地縁団体
  • 特定非営利活動法人(NPO法人)
  • 一般社団法人
  • 株式会社

 どれを選ぶかは地域コミュニティの考え方次第です。

 非営利であれば、税負担が軽いNPO法人を選択したいところですが、活動が活発ではなく不動産などの名義の問題だけということであれば認可地縁団体も選択肢になると思います。
 何らかのビジネスを行う可能性があれば一般社団法人が適当かなと思います。

 弊社は士業ではないため手続きのお手伝いはできませんが、組織づくりや事業計画など運営面のサポートを行っています。

【参考】地方自治法
【参考】消費税法
【参考】一般社団法人及び一般財団法人に関する法律
【参考】内閣府NPOホームページ:所轄庁一覧
【参考】内閣府NPOホームページ:認定制度について