カギとなる5項目
BCPづくりには最低でも5つの要素が必要です。この5つの要素を抑えておくことで、後々の拡張にも役立ちます。
弊社ではいくつものBCPづくりをお手伝いしてきたノウハウがあります。
BCPづくりが生業ではありますが『そんなことにお金は払いたくない』という経営者も少なくないため、誰でも着手できるBCP策定と、プロのコンサルタントを招聘する価値のある部分を知ってもらうために、私たちのノウハウ部分をネットで公開することにしました。
1.何を恐れるのか?
BCPとは Business Continuity Plan の略称、事業継続計画や業務継続計画と訳されます。
継続を計画するからには、継続を阻害する要因があるはずです。その阻害要因は何であるかを定義することが最初のステップです。
大きなくくりで言うと地震や水害というのも良いですが、最初なので停電や断水などにフォーカスした方が計画しやすいです。
2.ウチが守るビジネスは?
BCPの『Business』は何でしょうか。
ここで定義する Business によって、BCPの対象期間が短期か長期かが決まります。
医療機関が『外傷治療』という個別業務を Business とすることもありますし、物販店が『販売』という本業を Business とすることもあります。
前者は発災直後も含めた短期的、後者は臨時休業を経ての復旧も含めた中長期的な計画になります。
3.いまできるコト、いまあるモノは?
何を恐れ、何を守るかを考えた時に、既に保有している物品や技術などは何かをリストアップします。
火災に対しては消火設備を持ち、消火訓練や避難訓練を経て対応力を身に付けていると思います。
停電や断水についてはどうでしょう。
4.いま無いモノ・コトは?
前項の対称として『無い』を探ります。『あったら良いな』くらいでリストアップしていくと良いです。
消火器、土嚢、発電機、よくある物品から『モノ』を考えていくと良いです。深掘りするときはコンサルを入れると強固になります。
『コト』は企業や組織を守るためのこと、従業員の衣食住を守るためのことなどを考えてみます。
応急手当は組織内に無い場合が多いです。ケガの応急手当は典型ですが、他にも水道管破裂の応急手当のようなコトも考えます。
5.対策
『ある』『ない』がリストアップされると、『ある』を使った対策と『ない』を補う対策が必要になることがわかります。
そのリストを見て対策をリストアップします。『○年末までに発電機を配備』という目標設定も対策の内です。
弊社コンサルタントは図上演習などを通じ、現状の備蓄品など『モノ』で出来る『コト』を増やし、対応力向上を支援しています。
YouTubeを見て火おこしをする、自宅から職場まで徒歩で移動してみる、などの体験はコンサルを入れずともできますのでチャレンジするとBCPとBCM(Business Continuity Management)が同時並行的に充実します。