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南海トラフ巨大地震の被害想定 | NES株式会社

 南海トラフ巨大地震の被害想定がアップデートされました。




南海トラフ地震防災対策

 内閣府の防災担当に『南海トラフ地震防災対策』という特設ページがあります。

 今回は、そのページに掲載された情報に基づき記述します。

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南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ

 南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ(WG)があります。


 このWGは、2014年3月の南海トラフ地震防災対策推進基本計画の策定から10年が経過することから、基本計画の見直しに向けて本格的な検討をするために設けられました。
 第1回会合は2023年4月4日に開催されました。各委員のほかに谷大臣、星野副大臣、榊政策統括官、上村官房審議官らが出席しています。


 WGメンバーは以下のとおりです。

磯打 千雅子香川大学特命准教授
井出 多加子成蹊大学経済学部教授
今村 文彦東北大学災害科学国際研究所教授
入江 さやか松本大学地域防災科学研究所教授
奥村 与志弘関西大学社会安全学部教授
片田 敏孝東京大学大学院情報学環特任教授
加藤 孝明東京大学生産技術研究所教授
越塚 登東京大学大学院情報学環教授
小室 広佐子東京国際大学
言語コミュニケーション学部
副学長
学部長・教授
小山 真紀岐阜大学流域圏科学研究センター准教授
阪本 真由美兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科教授
末松 則子三重県鈴鹿市市長
関谷 直也東京大学大学院情報学環総合防災情報研究センター准教授
田嶋 勝正和歌山県串本町町長
根本 恵司一般社団法人中部経済連合会常務
濵田 省司南海トラフ地震による超広域災害への備えを強力に進める10県知事会議代表世話人
(高知県知事)
平田 直東京大学名誉教授
廣井 慧京都大学防災研究所准教授
福和 伸夫名古屋大学名誉教授
渡邉 廣之イオン株式会社執行役副社長

【参考】内閣府(防災担当):南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ(令和5年~)
【参考】内閣府(防災担当):南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ 第1回

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被害想定資料

 2025年3月31日公表の被害想定は、以下の資料で構成されています。

  1. 最大クラス地震の被害想定について(定量的な被害量)※.101ページ
  2. 最大クラス地震の被害想定について(定量的な被害量(都道府県別))※.428ページ
  3. 最大クラス地震の被害想定について(被害の様相)※.197ページ
  4. 最大クラス地震における被害様相の横断的整理※.11ページ
  5. 時間差をおいて発生する地震の被害想定について(定量的な被害量)※.35ページ
  6. 時間差をおいて発生する地震の被害想定について(被害の様相)※.55ページ
  7. (参考)被害想定手法の概要※.87ページ

 同じく2025年3月31日に公表された報告書は以下のファイルです。

  1. 南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ報告書概要※.1ページ
  2. 南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ報告書説明資料※.10ページ
  3. 南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ報告書※.141ページ
  4. 別冊 参考資料1 南海トラフ地震防災対策推進基本計画の施策に係る取組状況※.44ページ
  5. 別冊 参考資料2 南海トラフ地震対策に関する事例集※.324ページ

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シーン

 今回の被害想定は『冬・深夜』『夏・昼』『冬・夕』の3種類の設定でした。

冬・深夜

  • 多くが自宅で就寝中に被災するため、家屋倒壊による死者が発生する危険性が高く、また津波からの避難が遅れることにもなる。
  • オフィスや繁華街の滞留者や、鉄道・道路利用者が少ない。
  • 屋内滞留人口は、深夜~早朝の時間帯でほぼ一定

夏・昼

  • オフィス、繁華街等に多数の滞留者が集中しており、自宅外で被災する場合が多い。
  • 木造建物内滞留人口は、1日の中で少ない時間帯であり、老朽木造住宅の倒壊による死者数はシーン①と比較して少ない。
  • 木造建物内滞留人口は、昼 10 時~15 時でほぼ一定
  • 海水浴客をはじめとする観光客が多く沿岸部等にいる。

冬・夕

  • 住宅、飲食店などで火気使用が最も多い時間帯で、出火件数が最も多くなる。
  • オフィスや繁華街周辺のほか、ターミナル駅にも滞留者が多数存在する。
  • 鉄道、道路もほぼ帰宅ラッシュ時に近い状況でもあり、交通被害による人的被害や交通機能支障による影響が大きい。

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被害想定項目

  1. 建物等被害
    • 1.1.揺れによる被害
    • 1.2.液状化による被害
    • 1.3.津波による被害
    • 1.4.急傾斜地崩壊による被害
    • 1.5.地震火災による被害
    • 1.6.津波火災による被害
  2. 屋外転倒、落下物の発生
    • 2.1.ブロック塀・自動販売機等の転倒数
    • 2.2.屋外落下物の発生
  3. 人的被害
    • 3.1.建物倒壊による被害
    • 3.2.津波による被害
    • 3.3.急傾斜地崩壊による被害
    • 3.4.火災による被害
    • 3.5.ブロック塀・自動販売機の転倒、屋外落下物による被害
    • 3.6.屋内収容物移動・転倒、屋内落下物による被害
    • 3.7.揺れによる建物被害に伴う要救助者(自力脱出困難者)
    • 3.8.津波被害に伴う要救助者・要捜索者
    • 3.9. 害関連死
  4. ライフライン被害
    • 4.1.上水道
    • 4.2.下水道
    • 4.3.電力
    • 4.4.情報通信(電話・インターネット等)
    • 4.5.ガス(都市ガス)
  5. 交通施設被害
    • 5.1.道路(高速道路、一般道路)
    • 5.2.鉄道
    • 5.3.港湾
    • 5.4.空港
  6. 生活への影響
    • 6.1.避難者
    • 6.2.帰宅困難者
    • 6.3.物資
    • 6.4.医療機能
    • 6.5.保健衛生、感染症、御遺体への対応等 [今回対象外]
    • 6.6.各種生活サービス [今回対象外]
  7. 災害廃棄物等
    • 7.1.災害廃棄物等
  8. その他の被害
    • 8.1.エレベータ内閉じ込め
    • 8.2.長周期地震動 [今回対象外]
    • 8.3.道路閉塞
    • 8.4.道路上の自動車への落石・崩土 [今回対象外]
    • 8.5.交通人的被害(道路) [今回対象外]
    • 8.6.交通人的被害(鉄道) [今回対象外]
    • 8.7.要配慮者
    • 8.8.宅地造成地 [今回対象外]
    • 8.9.危険物・コンビナート施設
    • 8.10.大規模集客施設等 [今回対象外]
    • 8.11.地下街・ターミナル駅 [今回対象外]
    • 8.12.文化財
    • 8.13.孤立集落
    • 8.14.災害応急対策等 [今回対象外]
    • 8.15.堰堤、農業用ため池等の決壊 [今回対象外]
    • 8.16.地盤沈下による長期湛水 [今回対象外]
    • 8.17.複合災害 [今回対象外]
    • 8.18.漁船・船舶、水産関連施設被害 [今回対象外]
    • 8.19.治安 [今回対象外]
  9. 被害額
    • 9.1.資産等の被害
    • 9.2.生産・サービス低下による影響
    • 9.3.交通寸断による影響
  10. 地域の特徴に応じた被害シナリオ [今回対象外]

【参考】中央防災会議:南海トラフ巨大地震 最大クラス地震における被害想定について, 被害想定項目(定量的項目・定性的項目)一覧, p12

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代表的な被害想定


東海地方が大きく被災するケース

 建物被害想定は、地震動ケースは基本、津波ケースはケース①、風速8m/s、地震動に対して堤防・水門が正常に機能したケースを記載しています。
 人的被害は津波に対する早期避難率低、風速8m/sのケースを記載しています。

項目冬・深夜夏・昼冬・夕
全壊及び焼失棟数合計986,000棟994,000棟1,214,000棟
├ 揺れによる全壊610,000棟左同左同
├ 液状化による全壊94,000棟左同左同
├ 津波による全壊193,000棟左同左同
├ 急傾斜地崩壊による全壊4,600棟左同左同
├ 地震火災による焼失84,000棟91,000棟311,000棟
半壊棟数合計1,896,000棟1,893,000棟1,840,000棟
津波火災400件左同左同
死者数合計126,000~
247,000人
66,000~
192,000人
81,000~
204,000人
├ 建物倒壊による死者35,000人17,000人26,000人
├ 津波による死者208,000人173,000人169,000人
├ 急傾斜地崩壊による死者400人200人300人
└ 地震火災による死者3,500人1,700人8,300人
負傷者数330,000~
346,000人
518,000~
533,000人
350,000~
364,000人
要救助者
(自力脱出困難者)
139,000人113,000人123,000人
津波被害に伴う要救助者62,000~
63,000人
65,000~
67,000人
63,000~
64,000人
災害関連死26,000~52,000人


近畿地方が大きく被災するケース

 建物被害想定は、地震動ケースは基本、津波ケースはケース③、風速8m/s、地震動に対して堤防・水門が正常に機能したケースを記載しています。
 人的被害は津波に対する早期避難率低、風速8m/sのケースを記載しています。

項目冬・深夜夏・昼冬・夕
全壊及び焼失棟数合計985,000棟992,000棟1,209,000棟
├ 揺れによる全壊610,000棟左同左同
├ 液状化による全壊94,000棟左同左同
├ 津波による全壊193,000棟左同左同
├ 急傾斜地崩壊による全壊4,600棟左同左同
├ 地震火災による焼失83,000棟89,000棟306,000棟
半壊棟数合計1,874,000棟1,871,000棟1,821,000棟
津波火災300件左同左同
死者数合計92,000~
232,000人
41,000~
181,000人
59,000~
194,000人
├ 建物倒壊による死者35,000人17,000人26,000人
├ 津波による死者193,000人162,000人159,000人
├ 急傾斜地崩壊による死者400人200人300人
└ 地震火災による死者3,500人1,700人8,300人
負傷者数327,000~
341,000人
516,000~
531,000人
348,000~
362,000人
要救助者
(自力脱出困難者)
139,000人113,000人123,000人
津波被害に伴う要救助者72,000~
73,000人
79,000~
81,000人
74,000~
76,000人
災害関連死14,000~
28,000人


四国地方が大きく被災するケース

 建物被害想定は、地震動ケースは基本、津波ケースはケース④、風速8m/s、地震動に対して堤防・水門が正常に機能したケースを記載しています。
 人的被害は津波に対する早期避難率低、風速8m/sのケースを記載しています。

項目冬・深夜夏・昼冬・夕
全壊及び焼失棟数合計972,000棟979,000棟1,198,000棟
├ 揺れによる全壊610,000棟左同左同
├ 液状化による全壊94,000棟左同左同
├ 津波による全壊179,000棟左同左同
├ 急傾斜地崩壊による全壊4,600棟左同左同
├ 地震火災による焼失83,000棟91,000棟310,000棟
半壊棟数合計1,869,000棟 1,866,000棟1,815,000棟
津波火災300件左同左同
死者数合計70,000~
188,000人
30,000~
144,000人
48,000~
157,000人
├ 建物倒壊による死者35,000人17,000人26,000人
├ 津波による死者149,000人124,000人122,000人
├ 急傾斜地崩壊による死者400人200人300人
└ 地震火災による死者3,500人1,700人8,300人
負傷者数326,000~
339,000人
515,000~
528,000人
348,000~
359,000人
要救助者
(自力脱出困難者)
139,000人113,000123,000人
津波被害に伴う要救助者60,000~
62,000人
64,000~
67,000人
60,000~
63,000人
災害関連死14,000~
27,000人


九州地方が大きく被災するケース

 建物被害想定は、地震動ケースは基本、津波ケースはケース⑤、風速8m/s、地震動に対して堤防・水門が正常に機能したケースを記載しています。
 人的被害は津波に対する早期避難率低、風速8m/sのケースを記載しています。

項目冬・深夜夏・昼冬・夕
全壊及び焼失棟数合計1,001,000棟1,009,000棟1,228,000棟
├ 揺れによる全壊610,000棟左同左同
├ 液状化による全壊94,000棟左同左同
├ 津波による全壊208,000棟左同左同
├ 急傾斜地崩壊による全壊4,600棟左同左同
├ 地震火災による焼失84,000棟91,000棟310,000棟
半壊棟数合計1,866,000棟1,863,000棟1,812,000棟
津波火災300件左同左同
死者数合計92,000~
231,000人
41,000~
181,000人
59,000~
194,000人
├ 建物倒壊による死者35,000人17,000人26,000人
├ 津波による死者151,000人126,000人124,000人
├ 急傾斜地崩壊による死者400人200人300人
└ 地震火災による死者3,500人1,700人8,400人
負傷者数325,000~
338,000人
515,000~
527,000人
347,000~
359,000人
要救助者
(自力脱出困難者)
139,000人113,000人123,000人
津波被害に伴う要救助者62,000~
64,000人
62,000~
65,000人
60,000~
63,000人
災害関連死14,000~
28,000人


【参考】中央防災会議:南海トラフ巨大地震 最大クラス地震における被害想定について, 総括表, p13
【参考】中央防災会議:南海トラフ巨大地震 最大クラス地震における被害想定について, 人的被害, p18

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災害関連死

 今回、初めて災害関連死のデータが示されました。


 データとして正しいかどうかはわかりませんが、目安ができたことに意義があると思います。データの説明は以下のようになっています。

  • 1週間後の避難所避難者に占める要介護認定者数、難病患者数、妊産婦数:
    • 「要配慮者」の算定結果のうち、生命の危険につながる可能性が特に高いと考えられるもの
  • 医療対応力不足数(入院):
    • 「医療機能支障」の算定結果であり、発災前からの入院患者と地震での重傷者(医療機関で亡くなる者を含む)のうち被害がなかった病床で受け入れきれない人数
  • 要転院患者数:
    • 「医療機能支障」の算定時に計算している、発災前に入院していた医療機関に継続入院できなくなる人数
  • 長期湛水する可能性が高い医療機関の入院患者数:
    • 津波で浸水する医療機関のうち、低位地帯(周辺部よりも標高が低く、排水が困難な地帯)に立地する医療機関の入院患者数
  • ライフライン被害に遭遇する人工透析患者数:
    • 停電もしくは断水に遭遇する人工透析患者数
  • 停電に遭遇する在宅人工呼吸器使用者数:
    • 停電に遭遇する在宅人工呼吸器使用者数をバッテリー装備の有無に応じて集計

 第2項目の『医療対応力不足数(入院)』は弊社で注力している『災害時の医療』に関わる重要な数字です。
 これまで、自治体が策定する地域防災計画には、発災前から入院している患者について触れられてこなかったと考えられます。平時の医療は民間事業、ある面では利潤の追求であるということから、その延長線上にある発災後の入院患者への対処は各院が担うが、同時に、地域で発生した負傷者も受け入れて欲しいという、難題を押し付けられている医療機関が多くありました。

 15.5万人という大雑把な数字ですが、入院が必要と判断されるような人が15.5万人も溢れる訳ですから、相当な備えが必要だと考えられます。


【参考】中央防災会議:南海トラフ巨大地震 最大クラス地震における被害想定について, 災害関連死, p27

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医療的ケア児・者の災害関連死

 人工透析患者の3分の1がライフライン被害に遭遇する試算は、透析医学会や透析医会など関連団体が対処していくことになると思います。

 弊社では、ライフライン途絶を想定したシミュレーションを実施し、学会発表もしております。被災地での透析が抱えるハザード・リスクを顕在化し、十分な対処が必要だと考えます。
 支援透析の在り方について考えて頂けると患者のためになるかなと思います。


 在宅人工呼吸療法患者についても被害想定が出されました。

 停電に遭遇する在宅人工呼吸器使用者は『最大約6,700人』であり、うち、バッテリー装着がない者が『最大約3,000人』という試算です。

 弊社が推算した患者数は約2万人、その3分の1が被災ということになります。先述の透析患者も3分の1でした。

診療報酬の在宅人工呼吸器加算から見る患者数の推算


 バッテリー装着がない患者が3,000人という数字を見ると、CPAPも含めた被災患者数なのかもしれません。

 私たちは、人工呼吸器が動作しないと生命危機に関わるというタイプの人工呼吸器装着患者に志向したシミュレーションやコンサルティングを行っています。
 睡眠時無呼吸症候群も長期的に見れば生命に関わりますが、数時間の勝負という感じではないので、フォーカスから外しています。

 個々の患者をいかに生命危機から遠ざけるかが重要であり、数千人という数が大きいか小さいかは、その備えによって変わってくると思います。


 その他の被害として『要配慮者』に関する記述があります。この中の『難病患者』に人工呼吸器装着患者も含まれると思われますが、身体障害者手帳も持っていると思いますので、どこに属しているか、ダブルカウントされているのか、わかりません。


【参考】中央防災会議:南海トラフ巨大地震 最大クラス地震における被害想定について, 災害関連死, p29
【参考】中央防災会議:南海トラフ巨大地震 最大クラス地震における被害想定について, 要配慮者, p77
【参考】NES:断水時の透析について考察した学会発表スライド(2023年12月発表)
【参考】NES:BPA発表『医療的ケア児の患家BCP策定支援と療養住環境最適化』
【参考】NES:ベスト・プレゼンテーション・アワード(BPA)優秀演題賞を受賞しました

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医療機能

 被災地の医療機関では建物やライフラインの被害・障害により医療提供力が低下する一方で、負傷者が多発し医療需要が高まり、需給バランスが大きく崩れます。

 医療機関の被災により入院患者の安全が保てなくなれば、転院が必要になります。

 今回の被害想定では『被災都府県で対応が難しくなる患者数』という表現で被害想定が出されていますが、そもそも行政が費用負担して具体的に医療機関へ委託や要請をしているケースは少なく、平時の医療経営も厳しい状況にある現在、災害拠点病院や自治体立病院でなければ災害時の新患対応までは手が回らないのが現実だと思います。
 したがって『対応が難しくなる』という悪化という感じではなく、既に難しい状況なので粗悪な環境なのかもしれません。

 避難所が体育館で雑魚寝という状況が何十年経っても変わらないように、医療提供体制も抜本的な変革が訪れない限り、民業である医療機関依存型では深刻な状況は脱しないと思います。

 今回の各地のワーストケースは以下の通りです。

被災核心地入院対応力不足外来対応力不足
東海地方155,000人223,000人
近畿地方153,000人217,000人
四国地方148,000人215,000人
九州地方148,000人215,000人
医療対応力不足


【参考】中央防災会議:南海トラフ巨大地震 最大クラス地震における被害想定について, 医療機能, p69

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ファイル別キーワード

 被害想定に関するファイルが7個公開されました。

  1. 最大クラス地震の被害想定について(定量的な被害量)※.101ページ
  2. 最大クラス地震の被害想定について(定量的な被害量(都道府県別))※.428ページ
  3. 最大クラス地震の被害想定について(被害の様相)※.197ページ
  4. 最大クラス地震における被害様相の横断的整理※.11ページ
  5. 時間差をおいて発生する地震の被害想定について(定量的な被害量)※.35ページ
  6. 時間差をおいて発生する地震の被害想定について(被害の様相)※.55ページ
  7. (参考)被害想定手法の概要※.87ページ

 ファイルのボリュームはそれぞれですが、この中で医療系のキーワードがどのくらいあるのか調べてみました。

No.1No.2No.3No.4No.5No.6No.7合計
人工呼吸30200005
人工透析20300016
吸引20400006
酸素00300003
高齢5020403537
障害12028201649
介護7038007456
死亡305400101178
負傷171001220241174
救護00100001
救助18144962331123
入院1707103634
手術00000000
医療290911913536211
医療機能504116623
医療機関120283052068
病院5012300929
災害拠点30210006
災害51282553054894511
地震293502307141456382102,109
津波3528292663443542121,790
火災412577210181087495
停電32108136390965389
断水1710034110018180
避難20928848659372372481,564
帰宅困難821814191365
不足1702103209244395
道路431418932336105422

 地震の被害想定なので『地震』は2,109個、『津波』は1.790個、『避難』は1,564個と圧倒的に多いのは納得です。

 『人工透析』が6個、『人工呼吸』が5個、『吸引』が6個、『酸素』が3個は少ないと見るべきか、出てくるだけマシなのかわかりません。

 『入院』は34個ですが、『手術』はゼロです。今回『夏・昼』という想定があるので、手術が行われていることが普通ですが、想定には入らなかったようです。

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災害廃棄物と公衆衛生

 災害廃棄物については、災害が起きるたびに課題になっていますが、その後の伝承という段階になると薄れてしまう情報の1つです。

 数億トンという数字を見ても理解しづらいですし、一般的には市町村がごみ処理場を運営しているので、市町村単位での処理能力によって困り方が異なります。
 弊社立地の豊中市伊丹市クリーンランドごみ焼却施設は525トン/日(175トン/日)の処理能力があります。仮に1日8時間稼働しているとすれば、16時間は休止しています。言い換えると1,050トン/日の余力があると推測されます。1年間で約38万トンの処理ができる仮説が立ちますが、実際はフル稼働はできないと思いますので数万トンなのではないかと思います。

 他市へ委託をする場合の運搬に係る車両数などは不明です。街で多く見かけるパッカー車は積載量が2トン程度、1万トンの運搬に5,000台分、100台で50往復する必要があります。

被災核心地災害廃棄物津波堆積物
東海地方40,000万トン2,400万トン
近畿地方40,000万トン2,200万トン
四国地方40,000万トン2,200万トン
九州地方40,000万トン2,300万トン
医療対応力不足

 2025年3月、宮城県の『せんだい3.11メモリアル交流館』を訪問した際に企画展示『生活の、あとと、先~「ごみ」と災害~』を開催していました。



【参考】中央防災会議:南海トラフ巨大地震 最大クラス地震における被害想定について, 医療機能, p71
【参考】鴻池組:豊中市伊丹市クリーンランドごみ焼却施設(土木建築)
【参考】せんだい311メモリアル交流館

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詳細は原本を

 この記事ではななめ読みしたような内容を記載させていただきました。

 実際には、対象地域を絞り、被害想定に基づいたBCPやBCMを実装していく必要があります。

 個人宅であれば、社会がどれだけ支援・救援してくれるのかを想定した上で、とてもではないが援助は期待できないと思えるようであれば、自助を強化する必要があると思います。

 細かい点は、原本をご参照ください。

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