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715日ぶりのクラスⅠ | NES’s blog

 前回、2023年3月7日に出たクラスⅠは心臓ペースメーカの『患者モニタリング』でした。

 今日発表されたクラスⅠも心臓ペースメーカの『患者モニタリング』でした。

 

【参考】PMDA:医療機器患者モニタリングの概要

【参考】クラスⅠ回収ゼロが500日経過




厚生労働省プレスリリース

【参考】厚生労働省:医療機器自主回収(患者モニタリング)のお知らせ(クラスⅠ), 令和7年2月19日 報道発表資料

【参考】PMDA医療機器自主回収(患者モニタリング)のお知らせ(クラスⅠ), 厚生労働省




医療機器のリコール

 医療機器のリコールには回収、改修、患者モニタリングがあります。危険度に応じてⅠ、Ⅱ、Ⅲに分類されています。

クラスⅠその製品の使用等が、重篤な健康被害又は死亡の原因となり得る状況をいう。
クラスⅡその製品の使用等が、一時的な若しくは医学的に治癒可能な健康被害の原因となる可能性がある状況又はその製品の使用等による重篤な健康被害のおそれはまず考えられない状況をいう。
クラスⅢその製品の使用等が、健康被害の原因となるとはまず考えられない状況をいう。




危険だが、安全

 リコールがかかること自体は何らかの不具合を伴うので危険であることもあります。

 ただし、一概に危険であるとも言えません。2日前に出された医療機器改修情報は、透析装置のバーコードラベルに誤りがあったという内容でした。設置して繰り返し使う、数十kgはある製品なので、パッと取って開封して使ってしまったというミスが起こるようなものではなく、バーコードは滅多に使う物ではなく、一度も使われずに終えるかもしれないくらいです。数年前に出荷した物が今頃になって気づかれるということは、メーカーの出荷管理でもバーコードは使われていなかった可能性があります。

 今回のクラスⅠの患者モニタリングの内容は生命や健康に関わる重大な内容ですので、相応に危険が伴います。

 とはいえ、知られずに故障するのではなく、広く周知されることで危険予知ができ、危険性が増す場合には摘出など侵襲的な行為も想定しながらの対応になるものと思われます。




リコールにならない方が危険か?

 先週、ペースメーカーに関する注意喚起が学会から出されました。参考文献にある往田先生は兵庫県立こども病院の臨床工学技士さんですが、筆者も関わりある方です。

 発表内容は、タブレットによる電波干渉のようなもの、何らかの電磁波か何かでペースメーカーが想定外の動きをするかもしれないといった内容です。

 『マグネットレスポンス』は製品仕様なので異常ではありません。製品に異常がないのでリコール対象ではありません。

 学会からは情報発信がありましたが、厚労省やPMDAからは出ない情報なので、周知性を考えると安全であるかは微妙なところかなと思います。

【参考】日本不整脈心電学会:腹部および前胸部下方植込みデバイスのタブレットによる電磁干渉に関する注意喚起(第2報)




ヒトが関わること

 いずれにしてもヒトが関わることなので、何らかの不具合があって当然です。

 危険性が周知されても、24時間忘れずに仕事をしている訳では無いので、医療従事者が失念してしまうこともあると思います。

 そこを責めるようなことは無い事を願います。