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停電時の冷蔵品保管の新知見発表ならびに医学論文掲載のお知らせ | NES株式会社


Press release

停電時の冷蔵品保管に関する当社データの医学論文掲載

 停電すれば冷凍冷蔵庫内の温度は上昇する事は容易に想像できますが、何時間で何度程度の上昇があるかについては公開されているデータは多くありません。

 当社では2019年6月に冷凍冷蔵庫の庫内温度調査の結果を公表しました。同年、台風15号で千葉県内では大規模な停電が発生しました。この台風により未使用のインスリン製剤が不適切な温度管理下にあったのではないかとお考えになられた医師が調査を実施し、医学論文(報告)として発表されました。その文献に当社の調査データが掲載されましたのでお知らせします。

 掲載雑誌は2021年9月30日発行の日本糖尿病学会誌の第64巻9号の502~505ページです。インスリン製剤は未使用状態では2℃~8℃の冷蔵保管が必要であり、使用開始後は30℃以下の室温で補完するよう指導されています。インスリン製剤は自己管理、自己注射している患者が多く停電による不適切な管理があったのではないかと考えられたためアンケート調査を実施なさった先生方のご報告になります。

 文献には『謝辞』という項目を設ける事が許されていますが、今回は貴重な文面に3行も費やして頂き謝辞欄を設け、『冷蔵庫内温度変化のデータを提供していただいたNES株式会社西謙一氏に深謝いたします。』と書いて頂けました。大変光栄なことがありましたので、お知らせいたします。

[Link] 日本糖尿病学会誌 第64巻 9号

[Link] 瀧澤 裕樹, 小川 理, 西田 藍: 令和元年房総半島台風後の真夏日,長時間停電時におけるインスリン保管状況に関する質問票調査, 日本糖尿病学会誌, 第64巻9号, p.502-505, 2021年


 文献には、2019年に当社が実験して公開したデータが利用されています。

 雑誌掲載されたグラフはインターネット等では公開していないグラフ(図)になります。

停電時の冷凍冷蔵庫の庫内温度調査の公表について (2019年6月18日)




停電時の冷蔵品保管の新知見データ

 当社では今週、クーラーボックスを使った冷蔵庫代替実験を実施しておりました。本実験はクーラーボックスの容積に2割相当の氷を入れた状態で、経時的に庫内温度がどのような変化をするか確認する事を目的としています。約30℃の室温から庫内温度が下がり切るまでに2時間程を要しましたが5℃に達するまでは30分程でした。停電後に冷蔵庫が10℃に達するには半日程かかるため、クーラーボックスに移し替える場合は庫内温度が安定するまで十分な時間的猶予があることが示唆されました。

 庫内は2日程は5℃前後を維持し、更に2日程は10℃前後を維持できることがわかりました。本実験によりクーラーボックスが4日程度まで冷蔵庫を代替できる事が示唆されました。

 当社では今後も、同様の実験を重ね、現実味のあるBCP策定に努めて参ります。


プレスリリース: 停電時の冷蔵品保管の新知見発表ならびに医学論文掲載のお知らせ(NES株式会社)


2021年10月1日
NES株式会社


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