2011年の東日本大震災の直後、東京電力管内で計画停電が実施されました。
当時、病院は大丈夫か、信号機は動くのか、わからないことだらけでした。
事前の備え
懐中電灯
停電対応の基本中の基本、懐中電灯を用意しておきます。当然ながら乾電池も必要になると思います。
私たちが備えている懐中電灯は光を絞れるタイプです。持ち歩くときは絞り、部屋を明るくしたいときはワイドにして天井を照らし、反射光で全体を明るくしています。
懐中電灯 GENTOS TTR-07
単三電池式の懐中電灯です。耐塵、防滴、ANSI規格準拠 |
蓄電・充電
蓄電できるものはフル充電します。
停電中に無用なものは電源をオフにしておきます。
スマホ用のモバイルバッテリなどを持っていない人、足りない人は早めに買っておくと良いです。計画停電発表後に家電店へ行っても売り切れの可能性があるので、ネット通販も活用します。
発電機・変圧器
電気が無い数時間、電気が無いなりに過ごす事もありですが、電気を作ることも考えます。
安直ですが、発電機を使う方法が効果的です。
燃料を買っておきます。もしガソリン式の場合は、ガソリンスタンドも停電で休業するので予め調達しておきます。
100V用の蓄電池を用意するのも有用です。私たちはLACITAという蓄電池を買って備えています。
自動車の12Vを100Vに変換する方法も有用です。よくあるインバーターで良いのですが、家電品を使うには200~300Wくらいは欲しいので、もしかするとネット通販などでないと手に入りづらいかもしれません。
ホンダ(Honda)発電機 エネポ EU9iGB 900VA
定格交流出力は交流100V、0.9kVAです周波数は50/60Hzの切替ができるので東日本でも西日本でも使えます。エンジンは50ccほどですが、消音機(マフラー)が無いので原付バイクよりはうるさいです。実際に停電時に使いましたが、非常時なのでご近所からクレームが出るような感じではなかったです。事業所にある大型発電機のほうが爆音で、相当な広範囲に鳴り響いていました。 |
LACITA ポータブル電源 120000mAh/444Wh
大容量でありながら小型の蓄電池です。実際に使用しましたが、波形もきれいで様々な機器を動かすことができています。 |
Jackery ポータブル電源 1000 (ソーラーパネルセット)
Jackeryは米国のバッテリメーカーです。黒とオレンジのデザインが印象的です。様々なサイズをラインアップしています。 |
大橋産業(BAL) 3WAY正弦波インバーター 400W
DC12VをAC100V/DC12V/DC5Vに変換して出力します。容量は400Wです。1.5mのケーブルが付属しています。 |
代替法の習得
炊事であればカセットコンロや木炭で色々な調理ができます。
飯盒炊爨やダッチオーブンを使ったパン焼き、圧力鍋を使った調理も停電中に電力を必要としない調理方法を習得し、道具も揃えておくと良いです。
3時間くらいの停電であれば、外でバーベキューをしている間に終わるかもしれません。
このときビールはやめておきましょう。トイレを使うにも水が要るかもしれませんし、車で移動しなければならないかもしれません。そして何より、冷蔵庫は使えません。
コールマン グリル ロードトリップグリル LXE-J2
ガスを使って加熱調理するタイプのバーベキューコンロです。木炭よりも安全に使えると思いますので、ベランダでも使えます。 |
保冷
特に夏場ですが、冷蔵庫の中身が傷まないように注意が必要です。
冷蔵庫自体を維持するか、クーラーボックスなどで代替するか、冷蔵食品を持たないか、選択肢は色々とあります。
プロバイザーHD ZSS2700EX
ダイワの最高峰クーラーボックスです。容量は27L、自重は6.9kgです。極厚6面真空で4~5日の保冷力があります。 |
弊社では独自に検討を重ねています。
冷蔵庫の中身が何時間後に何℃になっているのか、気になったので調査した結果は、医学論文にも引用されています。
【参考】NES:停電時の冷蔵品保管の新知見発表ならびに医学論文掲載のお知らせ(2021年10月1日)
【参考】NES:停電対応に真空クーラーボックス(2021年8月20日)
水槽
酸素加が停止する事に備える必要があります。
金魚鉢であればブクブクポンプだけかもしれないので、ときどき水を勢いよく入れて空気を送り込んでやれば大丈夫かもしれません。
熱帯魚では温度管理も重要ですし、水質浄化も重要です。
水槽のヒーターは100~300Wくらいの物を設置しているケースが多いと思います。例えば200Wで3時間使用する場合は600Whrの電力が必要です。600Whr以上の蓄電池は少ないので近いものを探すと良いです。ヒーターは常時運転ではなくサーモスタットを併用して温度監視しながら動くので3時間フルで200Wを消費する訳ではありません。
水質浄化用のポンプを備えている場合も多いと思いますので、そちらの容量も含めて電源の準備が必要です。
水槽には無停電電源装置と、蓄電池か発電機を併用すると良いと思います。
停電後の初動は無停電電源装置に任せ、その間に長時間対応用の蓄電池か発電機を用意します。
これでアクアリウムの冗長性はだいぶ高まると思います。
無停電電源 Cyber Power CP750SWLTJP 750VA/525W
100V用の無停電装置です。停電してもしばらくは内蔵電池で運転を続けることができます。短い時間の停電であれば、何事も無かったかのように過ごす事ができます。 |
当日の準備
蓄電・充電
充電を再確認します。
蓄電池を持っていれば、フル充電になっているか確認します。
炊事
停電中は冷蔵庫も電子レンジも使えません。
計画停電の時間帯にもよりますが、夕飯の準備に影響すると想定しておくべきです。
例えば炊飯器は1時間くらい動作しますので、計画停電が終わってから炊飯開始では間に合わないというご家庭もあるかもしれません。
洗濯
洗濯機が動く間に済ませておきます。
復電後に洗濯をしても間に合うと思いますが、マンション等では水が出ない可能性も考慮しておきます。
衛生
マンション等では揚水ポンプや加圧ポンプが停止する可能性があるため浴槽に湯を張り、バケツ等に水を貯めておきます。
トイレ排水には1回5リットルくらい見込んでおくと良いので、4人家族で1人2回ずつだと5L×8回で40リットル消費することになります。
空調は停止します。換気は窓を開ければ可能ではありますが、換気扇は動かないので強制換気はできません。
直前の準備
充電最終確認
充電が行われていることを確認します。
停電後に自動的にバッテリ運転に切り替わってしまうノートパソコンなどは、この時点で一旦オフにしておきます。
冷蔵庫準備
冷蔵庫の中身をクーラーボックス等へ移すのであれば、電気が活きている今のうちに移し替えを始めます。
停電後に作業すると冷蔵庫の温度は上昇する一方ですので、冷蔵能力がある内に出す物は出してしまい、残す物はギリギリまで冷蔵庫のパワーを借ります。
冷蔵庫の庫内温度は3~4時間であれば横這いを保ちます。6時間になると上昇傾向です。
これはあくまで開けない状態ですので、ドアを一度でも開けばこのような数字にはなりません。
詳細は当社研究結果を公表していますのでそちらもご参照ください。
【参考】NES:停電時の冷凍冷蔵庫の庫内温度調査の公表について(2019年6月18日)
水槽・金魚鉢
冬であれば水槽温度を2℃くらい高くしておきます。
プチプチなどを巻いて温度を維持するように努めるのも有用です。筆者はアルミホイルを巻いたことがあります。グチャグチャにして空気の層を作っておくことで保温効果を期待しました。
停電が始まった
オフ
スマホは電池消費を少なくするためにWi-Fiは切っておきます。おそらくWi-Fiは停電で停止しているはずです。
急に電気が復旧して動き出しては困るものがあればスイッチをオフにするか、プラグを抜いておきます。
任意
停電が解除され復電した際の電源品質は最良であるとは言えない可能性があります。
あるエリアが一斉に復電するのですから、大きな負荷が一度に始動することになります。冷蔵庫が1軒1台あるとすれば、数百台や数千台が一斉に始動するかもしれません。
質の悪い電源で電化製品、特に精密機器が壊れる事を避けたければブレーカーを切っておきます。
復電に気づく事ができるようにどこか1回路だけ、照明か何かわかりやすいものだけブレーカーを上げておいても良いと思いますが、近所のざわつきで気づくかもしれません。
計画停電中
特にすることはありません。
携帯電話は使えると思いますが、光回線はダウンすると思いますので固定電話、テレビ、ネットなどは使えないと思います。
信号が真っ黒の可能性があるので、救急車を呼ぶような事態にならないように包丁などは触らない、冷蔵庫を掃除して出てきた食品などにも手を出さない、といった小さな配慮をする程度が過ごし方だと思います。
発電機があれば、発電状態の監視を続けます。燃料切れで発電は停止しますので、その管理が必要です。
計画停電が終わった
充電しましょう。
電力需給逼迫で行われる計画停電は、計画的な停電だけでなくブラックアウトを起こす危険性もありますので、次の停電は間近かもしれません。
また、次の計画停電の時間までに充電が終わらない可能性もあるので、少しでも早く充電を開始します。
冷蔵庫や冷凍庫は温度が元に戻るまでに時間がかかりますので、クーラーボックスに移した食品があれば、慌てて冷蔵庫に戻さなくても良いかもしれません。
冷凍庫の製氷機
私宅の冷凍冷蔵庫の自動製氷機は停電以来、不調です。
どうやら中途半端に溶けたあとに、凍らせてしまったのでモーターに無理がかかったようです。
製氷機には、キューブアイスをひねり落とすためのモーターが付いていますが、その機構のどこかが調子悪いです。
復電したらからすぐに冷凍庫も全力で復旧して欲しいところですが、水滴をしっかり拭き取ってから冷凍することをお勧めします。
もっと言うと、製氷機のモーター部分はドライヤーで乾燥させてから冷凍スタートでも良いくらいだと思います。
何十万円もする冷凍冷蔵庫、製氷機が使えないだけで捨てるのも勿体ないのですが、不便です。
計画停電とは?
文字通り計画された停電です。
よくあるケースとしては、工事のために停電するというものですが、一般住宅などではほぼ経験しないと思います。
昔は電柱の工事などで停電させることもありましたが、コンピューターの普及などにより停電させることが危害や損害にもつながる時代になり、活線工事が普遍化しました。
活線工事とは、電気が活きた状態、電線が充電状態で新しい電線を張ったり器具を交換する工事です。
電力会社、実際には協力業者がほとんどですが、電柱に昇って作業するような工事業者は活線工事に対応できるよう訓練し、器具も揃えています。
大きな建物では設備点検のための計画的な停電が実施されることがあります。
2011年の計画停電とは?
2011年の計画停電は、電力需給の不平衡によるものでした。
東日本大震災を受けて多くの発電所が停止しました。
津波を受けて大きなダメージを負った施設もありましたが、目立った損傷がなくても点検にはある程度の時間がかかりますので、その間は発電できなくなります。
需給逼迫が明らかであった2011年3月、東京電力は電気事業法に基づく計画停電を発表しました。
電気事業法 第一款 供給
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)
第二十七条 電気使用の制限等
通商産業大臣は、電気の需給の調整を行わなければ電気の需給の不足が国民経済及び国民生活に悪影響を及ぼし、公共の利益を阻害するおそれがあると認めるときは、その事態を克服するため必要な制限において、政令で定めるところにより、使用電力量の制限、使用最大電力の制限、用途若しくは使用を停止すべき日時を定めて、一般電気事業者の供給する電気の使用を制限し、又は受電電力の容量の限度を定めて、一般電気事業者からの受電を制限することができる。
現行の電気事業法第34条の二に『停止すべき日時を定めて』という条文がありますが、電気事業法の中で業務停止などの行為を制限する目的以外で『停止』が出てくるのは、この電気の使用制限の条文だけです。
電気事業法 第六款 電気の使用制限等
電気事業法(令和二年法律第四十九号による改正)
第三十四条の二
経済産業大臣は、電気の需給の調整を行わなければ電気の供給の不足が国民経済及び国民生活に悪影響を及ぼし、公共の利益を阻害するおそれがあると認められるときは、その事態を克服するため必要な限度において、政令で定めるところにより、使用電力量の限度、使用最大電力の限度、用途若しくは使用を停止すべき日時を定めて、小売電気事業者、一般送配電事業者若しくは登録特定送配電事業者から電気の供給を受ける者に対し、小売電気事業者等の供給する電気の使用を制限すべきこと又は受電電力の容量の限度を定めて、小売電気事業者等から電気の供給を受ける者に対し、小売電気事業者等からの受電を制限すべきことを命じ、又は勧告することができる。
【参考】経済産業省資源エネルギー庁:改正電気事業法の規定に基づく災害対応等への電力情報の活用について, 事務連絡, 令和2年7月1日
【参考】経済産業省資源エネルギー庁:電気事業法の解説 2020年度版
東京電力:需給逼迫による停電の可能性と一層の節電のお願いについて(2011年3月12日)
東京電力:需給逼迫による計画停電の実施と一層の節電のお願いについて(2011年3月13日)
東京電力:3月15日(火)の計画停電の実施予定等について(2011年3月14日)
東京電力:電気事業法第27条の発動について(2011年5月25日)
計画停電と使用制限令
使用制限令 | 計画停電 | |
利点 | ○広く国民全体ではなく、対象(大口需要家等)や用途(装飾用、広告用等)、日時や使用量、受電容量など、調整の方法を限定できる。 ○違反者には100万円以下の罰金刑(法119条)があり、抑制量が把握しやすいため、需給調整がしやすい。 | ○計画的に抑制量が把握しやすく、需給調整しやすい ○あらかじめ電気が使えない時間帯が周知されるので需要家への意識づけもしやすい。 |
欠点 | ○通知や官報による周知期間の確保等、準備に一定の時間を要する。 | ○広く国民全体に負担がかかる。 ○停電時間がわかると犯罪が増える可能性がある。 ○除外施設の調整が難しい。 |
【参考】経済産業省資源エネルギー庁:今後の電力需給運用について(2021年4月20日)
2022年の計画停電
2011年は東日本大震災の直後であったので国民の理解も得られやすかったと思いますが、2022年の電力危機は事情が異なりました。
まず、電力需給の逼迫については突発的なことではなく、長期的な課題がありました。
その1つが原子力発電所の停止です。2022年春は5基が運転中でした。停止中は28基あり、これらが運転していれば電力の逼迫はなかったかもしれません。
2011年は原子力安全委員会でしたが、その後は原子力規制員会と改められたことに象徴されますが、原子力施設の管理を一層に厳しくするという方針が覗えます。
国民の安全を守るということについて異論はございませんが、原子力発電所が使えないのであれば、代替する手段について国民が意見を交わす場が必要でしょうし、脱プラに代表されるように環境に対する考え方が変わったいま、発電とともに消費についても考える時期にあると思います。
2011年から棚上げされて来た感がある電力について、急に逼迫と言われて困惑した人が少なくなかったと思います。
北海道電力 | 泊発電所 | 1号機 | 停止中(定期検査中) |
2号機 | 停止中(定期検査中) | ||
3号機 | 停止中(定期検査中) | ||
東北電力 | 東通原子力発電所 | 1号機 | 停止中(定期検査中) |
東北電力 | 女川原子力発電所 | 1号機 | 廃止措置中 |
2号機 | 停止中(定期検査中) | ||
3号機 | 停止中(定期検査中) | ||
東京電力 | 柏崎刈羽原子力発電所 | 1号機 | 停止中(定期検査中) |
2号機 | 停止中(定期検査中) | ||
3号機 | 停止中(定期検査中) | ||
4号機 | 停止中(定期検査中) | ||
5号機 | 停止中(定期検査中) | ||
6号機 | 停止中(定期検査中) | ||
7号機 | 停止中(定期検査中) | ||
東京電力 | 福島第一原子力発電所 | 1号機 | 廃止 |
2号機 | 廃止 | ||
3号機 | 廃止 | ||
4号機 | 廃止 | ||
5号機 | 廃止 | ||
6号機 | 廃止 | ||
東京電力 | 福島第二原子力発電所 | 1号機 | 廃止措置中 |
2号機 | 廃止措置中 | ||
3号機 | 廃止措置中 | ||
4号機 | 廃止措置中 | ||
日本原子力発電 | 東海第二発電所 | 停止中(定期検査中) | |
東海発電所 | 廃止措置中 | ||
中部電力 | 浜岡原子力発電所 | 1号機 | 廃止措置中 |
2号機 | 廃止措置中 | ||
3号機 | 停止中(定期検査中) | ||
4号機 | 停止中(定期検査中) | ||
5号機 | 停止中(定期検査中) | ||
北陸電力 | 志賀原子力発電所 | 1号機 | 停止中(定期検査中) |
2号機 | 停止中(定期検査中) | ||
日本原子力発電 | 敦賀発電所 | 1号機 | 廃止措置中 |
2号機 | 停止中(定期検査中) | ||
日本原子力研究開発機構 | 高速増殖原型炉もんじゅ | 廃止措置中 | |
新型転換炉原型炉ふげん | 廃止措置中 | ||
関西電力 | 美浜発電所 | 1号機 | 廃止措置中 |
2号機 | 廃止措置中 | ||
3号機 | 停止中(定期検査中) | ||
関西電力 | 大飯発電所 | 1号機 | 廃止措置中 |
2号機 | 廃止措置中 | ||
3号機 | 運転中 ★ | ||
4号機 | 停止中(定期検査中) | ||
関西電力 | 高浜発電所 | 1号機 | 停止中(定期検査中) |
2号機 | 停止中(定期検査中) | ||
3号機 | 停止中(定期検査中) | ||
4号機 | 運転中 ★ | ||
中国電力 | 島根原子力発電所 | 1号機 | 廃止措置中 |
2号機 | 停止中(定期検査中) | ||
四国電力 | 伊方発電所 | 1号機 | 廃止措置中 |
2号機 | 廃止措置中 | ||
3号機 | 運転中 ★ | ||
九州電力 | 玄海原子力発電所 | 1号機 | 廃止措置中 |
2号機 | 廃止措置中 | ||
3号機 | 停止中(定期検査中) | ||
4号機 | 運転中 ★ | ||
九州電力 | 川内原子力発電所 | 1号機 | 運転中 ★ |
2号機 | 停止中(定期検査中) |
電力需給の逼迫は寝耳に水ではなく、実は2021年に幾度か報道もありました。
『姉崎火力1~4号機廃止』という見出しが出る一方で『東電管内で休止火力を再稼働へ』というニュースも流れています。このいずれも千葉県にあるJERAの姉崎火力発電所の話題です。
火力発電所は古い機種が多いため発電効率が悪く、また温暖化ガス排出量貴志江の厳しい時代には合わなくなってきていますが代替する発電設備がないため稼働しているものがあります。
【参考】日本経済新聞:古い石炭火力、30年までに廃止か更新 新基準で規制強化(2021年4月9日)
【参考】日本経済新聞:JERAが電力逼迫対策を公開 千葉のLNG火力発電所で(2021年12月16日)
【参考】日本経済新聞:姉崎火力1~4号機廃止 JERA 23年最新設備に更新(2021年12月8日)
【参考】日本経済新聞:JERA、火力発電9基廃止 老朽化で採算合わず(2022年3月31日)
2022年春にはもう1つ大きな事件がありました。
ウクライナ侵攻というニュースが連日飛び交い、これにより原油や天然ガスが高騰していた時期でもあります。
そして打撃となったのが地震でした。
宮城や福島で震度6強を観測する地震があり、発電所の設備点検や、損傷による停止が相次ぎ、需給バランスが崩れたことが引き金となり、計画停電の可能性が高まりました。
2022年3月、気温が高めの日に地震がありましたが、その2日後にはだいぶ下がり、翌週も寒い日が続きました。
もう1℃下がっていたら、停電したかもしれません。
宅内設備不良による停電と復電
計画停電ではなく停電した場合は、宅内設備の問題が考えられます。
オフィスや工場などでは分電盤がいくつもあったり、受変電設備があったりするので対処法が変わりますが、基本的な考え方は同じです。
原因は漏電、過負荷、過電流、短絡などです。
対処法についてまとめたページがあります。動画にもまとめてあります。