BCPは定型的な部分もありますが、流動的な部分も多くあります。策定はケース毎に異なる作業が発生します。
BCPの”B”
BCPとは Business Continuity Plan の略称です。
私たちは計画対象の Business を深掘りします。
民間企業では『事業』や『経営』などのキーワードに近い意味で中長期的なものを”B”とすることが多いです。
医療や福祉などエッセンシャルビジネスでは『業務』『サービス』『ケア』など短期的なものを”B”とすることが多いです。

脅威分析
漠然と『地震編をつくりたい』というリクエストが多くあります。弊社では、そこからいくつかの分岐を設けて方向性を決めていきます。
漠然とした地震であっても、立地都市の震度設定でも被害想定が変わりますし、被害エリアの広さや、社会インフラのダメージも計画策定には大きく影響します。
ある事象が、そもそも脅威となるのかを検討することで、計画書が数枚で終わることもあります。
例えば、大阪に立地する組織の『富士山噴火』を脅威分析した場合、大阪では直接的な被害は少ないものの、関東への交通は寸断され、飛行機もしばらく運航できないであろうことから、一部の業務では影響が出ます。それが代替できてしまえば脅威というほどではないかもしれません。被害想定や対応が少なければ、計画書には書くことが少なくなります。
文量が少ない計画書であっても、計画しておくことに意味があります。

基本方針
Businessと脅威が定まったあとは、基本方針を決めれば流れができます。
弊社では医療機関や高齢者施設などの支援業務が多いため、操業停止を選択するケースは少ないですが、企業や教育機関などでは一旦は対外業務を停止するケースが多くあります。

重要業務
組織が抱える業務をつまびらかに調べ、その業務の重要性を詳細に検討します。
医療や福祉などのエッセンシャルビジネスでは、重要業務が非常に多くなる上に、各職種の専門性が高いため相互理解を得ながら重要度を評価していきます。
発災後に発生する業務
発災後に発生する業務を深く検討します。
発災したことで発生する特殊業務に限らず、例えばサーバのシャットダウンのような臨時の作業も対象になります。