医療機器安全管理・医療機器設備同時管理 | ME – 統合医工学 | NES株式会社

2つの『ME管理』

 Medical Engineering(医用工学)やMedical Equipment(医療機器)は”ME”と略して使われます。

 医療機器安全管理について弊社には20年の研究実績があります。2005年に弊社代表がリリースした医療機器安全管理システム『CEME』は400施設以上に提供され、長い期間トップシェアを維持しました。

 電気工事士から臨床工学技士に転身した経緯から、医療機器と設備の同時管理のノウハウがあります。単に免状保有者であるだけでなく、実務経験を伴う希少性があります。




医療機器・設備同時的管理

 類型の異なる職種が互いに連携して働くinterprofessional workという考え方がありますが、医療機器と設備を同じ部門で管理しているケースは極めて稀です。

 日本標準職業分類では、電気工事従事者は大分類『建設・採掘従事者』に属します。臨床工学技士ら医療技術者は『専門的・技術的職業従事者』に属します。
 医療機器は医療法や薬機法など厚生労働省所掌の法規制を受けるため、医療従事者には理解が及びやすい領域になります。
 建物や設備の管理は建築基準法(国土交通省)や電気工事業法(経済産業省)などは医療従事者の専門外、予算は充てるが実務は一任するという別建てで管理される場合が多くあります。

 ひとたび、医療機器が電源トラブルに見舞われると、臨床が混乱する恐れがあります。業務継続上の脅威です。
 電気設備は供給側を一次側、需要側を二次側と呼びますが、コンセントを境に管理が分界されていると、電源トラブル発生じには少なくとも2部門に連絡する必要があります。

 『医療機器は正常です』とME管理者に伝えられて終わり、その先が無いと臨床の混乱はおさまりません。

ベッド周りのコンセント類
実際に焼損した病院のコンセント

希少な実務経験者

 臨床工学技士と電気工事士の2種類の国家資格(免許)を有し、かつ、両免許での実務経験がある人材が、医療機器と設備の同時管理を推進しています。

 医療機器安全管理は長年の研究で培った卓越したノウハウを有し、自社にない技術や知識も、独自のアドバイザリーボードやアライアンスによって補完します。

※.サービス内容は定型化していません。貴院のリクエストに応じます。




小規模医療機関の医療機器安全管理

 診療報酬『医療機器安全管理料1』は常勤臨床工学技士の配置が要件になっており、届出済施設は3千軒ほどです。病院は8千軒以上ありますが、常勤臨床工学技士の在籍は限定的であることがわかります。

 弊社では、常駐しない医療機器安全管理サービスを提供しています。知識や技術を持つ臨床工学技士を雇用する、養成するよりもリーズナブルに機器管理を開始できます。

【参考】MeKiKi.me: 施設基準届出『医療機器安全管理料1』


定期訪問サービス

 貴院を定期訪問し、院内で活動します。院内ラウンドや書類チェックなど業務内容はお打ち合わせで決定します。
 業者に修理依頼すべきか見て欲しい、所在管理の方法を考えて欲しい、添付文書を集めて欲しいなど、どのような要望もお聞かせ頂いております。

100床程度の病院での医療機器安全管理業務の様子(シリンジポンプ確認中)

※.サービス内容は定型化していません。貴院のリクエストに応じます。


院内研修サービス

 医療法等に基づく院内研修をサポートします。医療機器安全管理に限らず、患者安全や災害対策などの研修や演習にも対応しています。

院内研修会の様子(弊社受託)

※.サービス内容は定型化していません。貴院のリクエストに応じます。


計画支援サービス

 医療機器の保守点検計画の策定や、機器更新計画の策定などをお手伝いします。
 機器更新については、機種選定や予算編成などもご相談いただけます。

複数の機器調達計画を図で解説(バイタルサインモニタの例)

※.サービス内容は定型化していません。貴院のリクエストに応じます。




CEMEの創作者

 『CEME』(シーイーエムイー)とは、2005年より無償提供が開始された医療機器安全管理システムです。

 図書館や貸レコード屋のシステムに似たもので、資産の貸借帳簿をソフトウェアで記録するものです。

 機器管理なので、点検の予定や実績を記録する機能などが加えられています。

 このCEMEは弊社代表が大学在籍中に開発し、国家試験に合格して臨床工学技士デビューする2005年春にリリースしました。
 当時の医療機器安全管理システムは300万円程、あるいはFileMakerなどで自作する方法が主でしたが買って貰えないし自作もできないので『機器管理しない』という臨床工学技士が多く居ました。
 そこで、医療機器安全管理システムが無償提供されれば機器管理しない理由が無くなると考え独自にシステムを開発、無償提供を実践しました。

 医療機器安全管理は法的には独占ではありませんが、臨床工学技士の地位確立、雇用理由になればと思い無償提供を継続しました。

 この企画から制作、配布に至るまでを一人で進めたのが弊社の西謙一です。




臨床工学技士初採用支援

 臨床工学技士の採用経験がない医療機関様へ、技士初採用のお手伝いを致します。

 大きく2種類の方法を提案します。

  1. 技士業務確立後の採用
  2. 採用選考と当初業務指示

 1番目は、予め臨床工学技士業務を形づくっておき、それを引き継ぐ臨床工学技士を採用して円滑にスタートする方法です。
 新規採用者の選考基準が明確化しやすくなります。採用後、当面の業務を与えることができます。採用された技士が思うように動けていない場合、新たな業務確立のサポートも実施します。

 2番目は、採用自体をサポートする方法です。募集方法や応募者の中から採用者を選考する過程に並走します。
 採用後、どのような業務をさせるべきか、その指示を遂行しているか観察する際のポイントなど、当面の業務確立まで寄り添います。

 弊社代表自身も技士未採用病院で最初の技士として採用された経験があり、病院側の期待はME室の立ち上げに1年程度の期間でしたが、3カ月以内に完全な形で運営させました。
 その業績から、新設された脳血管内治療センターのコアメンバーに選出され、脳血管内治療への臨床工学技士参加が定着しました。当時、脳血管内治療に深く携わる技士がほとんど居ないため独自に業務を確立、学会では注目の的でした。

 立ち上げノウハウは豊富に持ち合わせています。




ニコイチ技士長

 技士長経験者が、技士長業務の支援や補完をします。

 プレイヤーとマネジャーは全く異なる素養を求められます。

 臨床業務に長けた人材を技士長職に就かせて失敗するケースがあります。

 特に臨床工学技士は歴史が浅く、初代技士長が現役、あるいはまだ役職者が居らず現場リーダー的な職長しかいない組織も少なくありません。

 技士長候補者と弊社人材が2人で1つの『技士長』を演じるサービスを提供しています。

 院内での他職種との連携、業務拡大や労務効率化など経営に関わる戦略立案、課員の育成や統治などあらゆる面でお手伝いします。

 弊社担当者が過去に技士長を務めた際には、毎月発生する離職者をゼロにして欲しい、組織力を高めて欲しいという要望に基づき着任、実際に離職を止めただけでなく、全国から『働きたい』と応募する技士を増やしました。
 適材適所、個々のやりがいや働きがいにつながる仕掛けを用意するため個人面談を繰り返し、具体的なビジョンを掲げながら組織改革を進めました。
 プレイヤーである臨床家として目指せる高みはどこにあるのか、技士のポテンシャルを示すことも重要でした。

 技士長がやりたい仕事をするのではなく、組織が求める技士長業務を見極め、職能・職責を果たす技士長職を創造します。