Service – 統合医工学 | 医療機器・設備・療養環境 | NES株式会社

 私たちは、専門特化ではなく『広く抜け目なく』を目指し、統合医工学という名の下でサービスを展開しています。

 核心には医療機器がありますが、周辺を尊重し、境界領域や学際領域を作らぬ努力を続けています。

 それぞれのサービスには、それぞれの背景があります。

 現場志向の基本方針は変えず、現場のニーズに従って提供するサービスを柔軟に変えていきます。




医療機器・設備同時的管理

ダブルライセンス

 臨床工学技士と電気工事士の2種類の国家資格(免許)と、それに関わる専門性の高い異業種実務経験を活かし、医療機器と設備の同時管理を推進しています。


法定管理と任意管理

 2007年の第五次医療法改正までは、医療機器安全管理は任意の業務でした。
 改正後は医療法第6条の規定により管理が行われるようになり、一部の医療機関では臨床工学技士が常勤しています。

 私たちは法改正以前から医療機器安全管理に取り組んできた経験から、法定管理も任意管理もノウハウを有しています。

 加えて、弊社代表が独自開発し400施設以上に提供した医療機器安全管理システムのユーザーや協力者から寄せられた様々な意見がここに集約されており、サービスを基調しています。


体制構築

 ゼロからの医療機器安全管理体制構築を実施します。

 無床診療所から300床程度までが私たちの主眼に置いている医療機関様です。
 最短2週間程度での体制構築、200床規模でも2~3か月で構築できる見込みです。

 体制構築は形式的な体制、実務的な体制をお選び頂けます。
 形式的な体制構築では、組織図やドキュメントを整備し、保健所等にもわかりやすくお示しできる体制を構築します。
 実務的な体制構築では、現在の人員や業務の中で負担なく対応できる方法を模索します。例えば『年1回は点検したい』というご要望に対し、簡単な点検方法をご提案し、点検スケジュールをシミュレーションして計画を策定します。


非常勤・非常駐

 常駐人材を派遣するME業務はたくさんありますが、私たちは常駐しない方法で、比較的規模の小さい、機器の少ない医療機関様に向けたサービスを提供しています。


技士長職支援

 技士長経験者が、技士長業務の代行や支援、補完をします。

 技士長はマネジャー、臨床業務に長けているだけでは務まりません。
 業務の維持や拡大、機器更新や廃棄の計画、課員の育成や統治などあらゆる面でお手伝いします。

 過去のご提案事例では、技士長職に用意された人件費から、技士長に満たない技士長候補者の人件費を差し引き、残った費用から支援業務をご依頼頂くといったケースもございました。
 医療機関として予算の過不足なく、技士長という席を複数名で作り上げる新たなサービスをご提案いたします。


安全研修・セミナー

 職能団体等のセミナーでは多数の講演経験があり、院内では小さなレクチャーを幾度も実施してきた人材が講師を務めます。

 ある分野に精通したスペシャリスト人材もアテンドできます。




医工学的改良・改善・開発

 病院勤務時代、PHSには医療機器周辺の様々な相談や不満、愚痴が寄せられました。
 それらをメーカー等に伝える事ができるのは一部だけ、聞く耳を持ってもらえる事は非常に稀でした。

 当時は伝達者に過ぎませんでしたが、今は課題解決策を探索する医工連携の専門家としての実務経験や実績があります。

 ユーザー様のご意見を賜り、咀嚼し、伝えるべき人に伝えるお仕事をさせて頂きます。 




療養住環境最適化

平たく言えば住宅リフォーム

 療養住環境というと重々しいですが、簡単に言えば在宅医療実践のための住宅リフォームをお手伝いするサービスです。

 私たちが大工仕事をするのではなく、どのような住まいづくりを検討すべきか、その助言役を担います。


医療は専門的

 大工さんや設備屋さんは地元の信頼できる業者さんに依頼すると良いと思います。

 職人さんは図面どおりに仕事をしたり、経験のある現場を踏襲した工事は非常に上手ですが、医療やヘルスケアとなると専門が異なるため、もしかするとご経験が浅い可能性があります。

 当社は医療・ヘルスケアの経験者です。
 そして、建築現場にも長く居た経験があります。
 建築職人としての技術力は特別ではありませんが、療養環境については、一定の知見に基づいた助言をしています。


検定や資格だけでは表せない経験知

 私たちはケアマネジャーでも建築士でもありません。

 免許としては電気工事士と臨床工学技士を持ち、検定試験としてはホスピタルエンジニア認定と福祉住環境コーディネーターを取得しています。

 このような資格などは、取得した瞬間の知識は認められますが、その後の経験や研鑽により積み上げられた分を評価する指標にはなりません。

 私たちは経験を第一に、現場志向で仕事をしています。

 医師や看護師の意見を直接機会を持っています。
 患者の意見に傾聴するよう努めています。

 そして、建築としてできる工法を考慮した上で、最適な療養住環境を提案しています。




原点は2007年頃

 振り返ってみると『統合医工学』の構想の骨子ができたのは2007年頃、構想自体は2004年頃には始めていたと思います。

 臨床工学技士だから医療機器を管理する、ただし放射線装置は診療放射線技師、検査装置は臨床検査技師、リハビリ装置は理学療法士や作業療法士といった具合に、免許で線引きをしていることに違和感を覚えたことが最初です。


 院内で建築や設備について困った時に誰に相談するのかを調べてみると、設備課や営繕課といった部署か、総務課や庶務課のようにとりあえずの窓口となるところ、といった考えが一般的のようでした。
 一方で営繕や総務の人と話すと、いずれも業者任せになるか、わかったとしても建築や設備の関係で、医療の方はわからないまま看護師らの指示に従うだけのようでした。


 医療における工学系全般をワンストップで受け付ける人材がいたら良いなと思い、個人的にその存在になれるよう院内で努力したところ、何となく、それっぽく、なったような気がしました。

 その人材を地域でシェアしたいと保健所に言われたことから、地域での医工学人材シェアリングという発想に至りました。


 記録は残していませんが、記憶の中には阪大医学部長と構想した『株式会社阪大エムイー』があります。大阪大学医学部附属病院のMEセンターを法人化し、関連病院にリソースを提供するといった構想でした。
 なぜ実現しなかったかは、機会があればお話ししたいと思います。